『臥龍梅』 蔵便り   平成十五年師走

年の瀬も間近になってなんとなく気ぜわしく感じる今日この頃ですが、皆様お元気でお過ごしでしょうか。
先月発売いたしました「純米吟醸袋吊り雫酒」ですが、おかげさまでご案内後約一週間で予定数を完売いたしました。数に限りがありますため、ご注文をいただきながらお届けできなかった皆様にはこの場を借りてお詫び申し上げます。「純米吟醸無濾過生原酒」「特別本醸造無濾過生原酒」も味がのっていちだんと美味しくなってまいりました。こちらもよろしくお願いいたします。また、今月は純米吟醸と特別本醸造の「滓がらみ」を予約販売いたします。やはり数に限りのある商品ですのでお早めにご注文いただければ幸いです。

さて、このところ造りが忙しくなって出歩く機会もありません。今回は今年から新たに蔵入りした蔵人3名をご紹介いたします。3人とも岩手県出身の南部杜氏です。

杜氏 (とうじ) 菅原富男 酒造暦42年のベテラン杜氏で全国鑑評会金賞受賞経験もあります。写真を見るとまるで野武士のような風貌で怖い人を想像しますが、実際は正反対の心優しい人柄で蔵人に慕われております。

 

頭 (かしら) 菅原正 杜氏よりもさらにベテランですが、年齢を聞いたら嘘だと言いたくなるような伊達男です。蔵人は半年間も家庭を留守にする職業ですが、いまだに岩手を出るときは奥さんが心配するそうです。



蒸番 (じょうばん) 畠山智幸 弱冠23歳の若者です。23歳の蔵人というのは南部でも最年少だそうです。蔵入りするのは今年が初めてですが、持ち前のガッツで大役を勤めます。臥龍梅の明日を担うホープです。

3人とも岩手に帰っても同じ仕事に就いている仲間ですのでチームワークもばっちりです。この他に以前ご紹介した神谷を含めて4名の当社従業員が和気あいあいで一緒に仕事をしております。また、本番の大吟醸が始まる頃には顧問の細川萬兵衛が蔵入りして万全の体制を敷く予定です。美味しいお酒を皆様におとどけできるよう蔵人全員一丸となって精進する所存ですので何卒よろしくお願い申し上げます。

あわただしい年の暮れですが、おからだだけは十分にお気をつけられますよう。       敬具
平成15年12月吉日                                鈴木克昌

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