『臥龍梅』 蔵便り   平成十六年五月

拝啓 いよいよ新緑の候となりました。皆様、今年のゴールデン・ウィークはいかがお過ごしでしたでしょうか。当社では、5月の2、3日を休業日とした他は従業員総出で新酒の壜詰作業に追われておりました。

さて、今月は最近出版されたお酒に関する本を二冊ご紹介いたします。一冊目は4月22日に講談社から出版された「利酒師 葉石かおりの隠れ酒がうまい!」(価格税込み1,575円)です。この本は、全国にある地酒の中でも「1:丁寧な造りをしていて、2:大量生産でなく、3:蔵元が愛情をもって」醸している酒だけをピックアップ。これらの酒を「隠れ酒」と命名し、味や蔵の紹介、入手方法までを網羅したものです。講談社Web現代 で毎週水曜日ごとにページを更新しながら18回にわたって連載され、このたび単行本にまとめられました。当社の「臥龍梅」は大吟醸無濾過原酒と純米吟醸袋吊り雫酒の二点を取り上げてもらいました。また、単行本出版後にはお台場のAQUA CITY一階の店舗「VINO Japalica」で販売会が催されこちらも大好評だったそうです。著者の葉石(はいし)かおりさんは、TBSのラジオキャスターを経て文筆業に転身された方で、書名どおり現在は女性利酒師・フードジャーナリストとして幅広く活躍されております。
二冊目はおなじみ潟tルネット編集・発行の「蔵元いち押し 2000円台で買える酒」(価格税込み 1,575円)です。この本では、「今日の経済環境の中で消費者ニーズが最も高いと考えられるのは、1.8リットル詰め1本の価格が2,000円台の日本酒であると確信できる」という中野社長の見解のもと、全国116蔵の蔵元いち押しの酒、186点が紹介されております。当社の「臥龍梅」は特別本醸造無濾過原酒、純米吟醸無濾過原酒、吟醸無濾過原酒の三点を紹介してもらいました。お問い合わせは潟tルネット03-3543-0141まで。

ところで、びっくりするニュースが伝わってまいりました。この蔵便りで二ヶ月にわたって滋賀県産の酒造好適米「短かん渡船」のことを取り上げましたが、なんとその幻の米の種籾が見つかったのです。JAの支所に僅か100gだけ保管されていたもので、そのうち10gだけを分けてもらうことができました。早速、滋賀県の契約農家に栽培を依頼しました。10gからスタートして2年がかりで種籾を増やし、3年後の平成18年の秋には「短かん渡船」を原料米にした酒を仕込む予定です。皆様楽しみにお待ち下さい。

晩春の候、皆様ますますご発展のほどお祈り申し上げます。                敬具
平成16年5月吉日                                 鈴木克昌

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